登録免許税|民泊を始めるための税金の基礎知識

[記事公開日]2016/01/25
[最終更新日]2016/03/21
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登録免許税

「え?不動産買うのになんで免許税なんて必要なの?」と思ってしまいますよね。

こちらでは「登録免許税」とは、不動産投資をする際にどのように関係する税金なのかを見て行きたいと思います。

 

登録免許税とは

登録免許税とは、登記・登録・免許などに関する税金をまとめて規定しているものです。ですから、「登録」「免許」といった言葉が入っているんですね。

でも「登記」という文言が名前に入っていないと、「なんで登記なのに登録免許税払うの?」って思われる方も出てきてしまうと思います。不動産投資の場合は、特に「登記」の部分で関係する税金ですから。でも、これは仕方が無いので、「登録免許税って登記にかかる税金なんだ」と覚えておきましょう。

登録免許税の対象の登記といっても、新築建物などでの所有権の保存登記、土地や建物の売買による所有権の移転登記、贈与や相続による所有権の移転登記、住宅ローンの借り入れによる抵当権の設定登記など、不動産に関していろいろな登記に課せられるのですが、あまりに細かく説明すると、重要な部分が判らなくなってしまいますので、不動産投資でよくある「新築又は売買による所有権の登記」とローンを組んだ場合の「抵当権の登記」に関して見ていきたいと思います。

 

不動産登記って、一体何?

不動産登記とは「不動産の登記にかかる税金って言われても、そもそも不動産登記って何なの?」と思われる方も多いと思います。私も登記という言葉は聞いたことはありましたが、具体的にどんなことをするかまで細かくは知りませんでした。

不動産登記とは、法務省のホームページでは以下のように記載されています。

不動産登記は,わたしたちの大切な財産である土地や建物の所在・面積のほか,所有者の住所・氏名などを公の帳簿(登記簿)に記載し,これを一般公開することにより,権利関係などの状況が誰にでもわかるようにし,取引の安全と円滑をはかる役割をはたしています。

つまり、「ここにある、こんな形をしたこの土地はこの人のものですよ」と公的に証明するのが「登記」なのです。ですから、土地を購入した場合は、買った土地が自分のものになったと証明する為にも登記をしなければいけないのです。

 

忘れてはいけない司法書士への報酬

「不動産登記は自分でやってみようと思うんだけど、どうやってやればいいの?」と思われるかもしれませんが、ご自身で不動産登記をするのは、かなり複雑で難しいと思います。自分で間違った登記をしてしまうと大変ですから。

司法書士という登記の専門家がいますので、通常は司法書士さんにお願いするのが一般的です。司法書士さんの手数料は登録免許税とは関係ありませんから、登録免許税とは別に司法書士さんへ支払う報酬が必要ということも忘れないようにして下さい。

 

登録免許税って、「誰が」「いつ」納税するの?

誰が納税するのか

「そりゃあ、買った人が納税するんでしょ」と思いがちなのですが、それは正しいとも言えますが、そうでないとも言えるのです。ここらへんが、不動産取引って原則と慣例が違うことが多いなあって感じます。

登録免許税法(第3条)

登記等を受ける者が二人以上あるときはこれらの者は連帯して納付する義務を負う

つまり、売主と買主両方が納付する義務があるので、買主だけが納税義務者ではないのです。登記の義務が売主と買主にあるんだったら税金は折半にして、登記にかかる司法書士の報酬も折半に出来そうなものですよね。

ところが、実際には登記費用も司法書士の報酬も全額買主負担というのが不動産業界の取引慣行です。

ちなみに、銀行のローンを組む場合、返済出来なくなったら差し押さえる為に抵当権を設定されますが、この抵当権の設定登記費用も買主が負担します。「え~!私の財産を差し押さえる為に登記するのに、それを私が払うの?」って感じですが、一人騒いでもどうしようもならないので、慣例に従うしかありません。

逆に売る時には、所有権移転の税金は負担しなくてもいいと考えれば、「まあ、仕方が無いか」と思えるかもしれません。

ということで、特殊な取り決めをしない限り、通常は「所有権の登記も抵当権の登記も買主が納税する」ということを覚えておきましょう。

 

いつ納税するのか

登録免許税は登記をする時に納付します。ですから、通常は司法書士さんが登記手続と一緒に納付してくれるので、その他の報酬と登録免許税額を合算して司法書士さんにお支払する場合がほとんどです。

 

登録免許税の計算方法

さて、「不動産を購入したら、登録免許税は買った自分が払わなきゃいけない」と覚悟を決めたところで、どれくらいの金額を納付するのかを見て行きたいと思います。

 

何に対して課税されるの?

登録免許税額は「固定資産課税台帳登録価格」に対して、決められた税率をかけて算出されます。(固定資産課税台帳登録価格は『え?買った価格に課税されるんじゃないの?』をご参照下さい)

 

税率はどれくらい?

登録免許税の税率は、どのような登記をするかで税率が変わります。

  • 所有権の保存登記(新築建物を建てた場合等) 0.4%
  • 所有権の移転登記(土地や建物を購入した場合等) 2.0% (※相続による所有権移転登記は0.4%)
  • 抵当権の設定登記 0.4%

 

登録免許税の計算式

登録免許税額は以下のような計算式で算出されます。

登録免許税=固定資産課税台帳登録価格×税率

原則として、購入した不動産の登録免許税であれば、固定資産課税台帳登録価格の2%、新築建物を建てた場合や抵当権の設定登記の場合は0.4%ということになります。

登録価格3000万円の不動産であれば、60万円!結構かかりますよね。

 

登録免許税の特例って、何?

不動産取得税や固定資産税といったその他の税と同じように、登録免許税にも税額が軽減される特例があります。

 

土地の所有権移転登記の軽減税率

この特例は「土地」の「所有権移転」登記に適用されるものです。新築建物を建てた場合のような保存登記は0.4%のままです。

  • 2.0%→1.5%(平成29年3月31日まで)

住宅用家屋の特例

住宅家屋用の特例は「自己の居住用」という条件がついていますので、投資用に購入して賃貸するような場合は適用されません。ですから、投資用に考えられている場合は、この特例は受けられないなと覚えておかれる程度で良いと思います。

 

新築住宅の保存登記の特例

下記の要件を満たした場合、税率が0.4%→0.15%に軽減されます。

  • 自己居住用の住宅(法人は不可)
  • 新築又は取得後1年以内に登記されたもの
  • 床面積(登記簿面積)50㎡以上

 

住宅用家屋の移転登記と抵当権の設定登記の特例

下記の要件を満たした場合、所有権の移転登記が2.0%→0.3%、抵当権の設定登記が0.4%→0.1%となります。

  • 平成29年3月31日までに取得または新築した居住用家屋であること。
  • 自己居住用の住宅であること。(法人は不可)
  • 取得後1年以内に登記されたものであること。
  • マンション等耐火建築 物は25年以内、木造等 耐火建築物以外は20年以内に建築されたものであること。
  • 上記の年数を超えている場合には、その住宅が新耐震基準に適合していることについて証明されたものであること。
  • 上記の年数を超えている場合には、既存住宅売買瑕疵保険に加入している一定のものであること。
  • 床面積(登記簿面積)50㎡以上

 

まとめ

まとめいかがでしたでしょうか。

登録免許税って「登記」という、あまり親しみの無いものに対してかかる税金なので、イメージがわきにくい税ですね。しかも名前に「登記」は入っていないし・・・。

登録免許税は税金に加えて、司法書士への報酬なども計算しておかなければ、後で「えー!そんなにかかるの?」と予定外の出費に驚いてしまうということになりかねません。

投資用に物件を買う場合は、以下の点を覚えておいて、税理士さんや司法書士さん、不動産業者さんと話をすると良いと思います。

  • 登録免許税やそれに付随する登記費用などは慣習上、買主が全額負担する。
  • ローンを組む場合は抵当権設定登記も必要になる場合が多い。
  • 司法書士への報酬が必要。
  • 税率は売買で取得(所有権の移転)の登記は2%、新築を建てた場合や抵当権の設定登記は0.4%。
  • 土地の所有権移転登記は特例が受けられる可能性がある。

これらの事を全部自分で処理することは難しいと思いますが、全部を専門家に丸投げするよりも、ご自身でも知識を持って専門家に質問をしながら話を進められれば、ご自身も納得が出来る良い結果になるのではないかと思います。

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行政書士・宅建士 横関雅彦
民泊申請専門行政書士・民泊運営コンサルタント。旅館業許可申請などの民泊ビジネスの申請サポート及び運営コンサルタントを行う。宅地建物取引士の資格も持ち、不動産売買の面でも民泊ビジネスをサポート。 また、総合旅行業務取扱管理者の資格も持ち、将来的に旅行業と民泊をつなぐサポートも展開したいと考えている。